ゼロ・ウェイスト宣言



「上流に住む私たちだから」
そんな言葉とともに美しい暮らしをする上勝の人々。その根源にある、「ゼロ・ウェイスト」の精神。

平成15年9月19日、上勝町は、未来の子どもたちにきれいな空気やおいしい水、そして、豊かな大地を継承するため、「ゼロ・ウェイスト宣言」を発表した。そして、現在も町のごみや浪費を減らすことを目標に、町民全員が取り組む日々が続いている。ゼロ・ウェイストとして取り組むのは、地球を汚さない人づくり。ごみの再利用・再資源化を進め、焼却・埋め立て処分をなくすこと。そして、地球環境をよくするため世界中に多くの仲間をつくること。

Keywords:
ゼロ・ウェイスト 廃棄のデザイン ごみの再利用・再資源化

ウェイスト(waste)とは、浪費や無駄、廃棄物のこと。従来、日本では回収したごみを運搬して施設で燃やし、灰の埋め立てに至るまで、膨大な費用がかかる。「上勝では、収集車がごみを回収するのではなく、この『ごみステーション』に町じゅうのみなさんがごみを持って来るんです」そう言って、ステーションの中へと案内してくれたのは、NPO法人ゼロ・ウェイストアカデミーの事務局長を務める藤井園苗さん。徳島県藍住町出身の藤井さんは、防衛大学を経て航空自衛官として全国各地の基地に勤務。そして、「ふるさとで恩返しをしたい」と、徳島へと戻ってきたのだそう。そして、ごみステーションへやって来た人たちの後ろをついて行ってみると、それぞれステーション内をぐるぐる。ごみは、細かく分けられた各コーナーへと次々に投げ込まれていく。その分別の数、なんと34種類。分けられたごみは、それぞれリサイクル業者へと渡される。通常焼却または埋め立て処理されているようなごみも、各素材を専門とするリサイクル業者と連携することで、立派な資源として再利用されている。さらに、上勝では、ごみ袋1袋分のごみを無くせば、約300円の処理費用の節約にもなるのだという。まとめて燃やしてしまえばただの「ごみ」。しかし、それを大切に大切に分別する上勝の人々の姿に、資源は地球の宝物なのだと思い出すことができる。

 

TEXT & PHOTO : YUKI KAKIHARA

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