在来馬が好きで好きで ♥ ♥ ♥



地域おこし協力隊「木曽馬の里」勤務 坂下由衣

馬といえばサラブレッドを思い浮かべる日本人も、木曽馬の、ちょっとずんぐりとした姿には、どこか親しみがわくはず。おとなしく健強な木曽馬は、農耕馬として大切にされてきました。軍馬として大型化をはかる政策と、家畜としての用途が減少したことによって、かつては絶滅寸前まで頭数が減少しましたが、保存活動によって徐々に増加。現在は全国で150頭弱が飼育されており、そのうち約30頭が木曽町で育てられています。

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木曽では、馬と一緒に暮らしていた頃の記憶が、地域の中にまだ残っています。お年寄りと話すと、子どもの頃は学校に行く前に馬を連れて山に行って、飼い葉になる草をとって来たって。その草を馬に乗せて帰るのが子どもの仕事だったそうです。私は、馬はもちろんのこと、人と馬とがどのようにかかわってきたか、文化的な背景にも興味があるので、そんなお話を聞くのが大好きです。木曽ならではの体験ですよね。実は自宅のそばに、今も木曽馬を飼っているおじいちゃんがいて、昔ながらの馬との生活を垣間見ることもできるんです。そのおじいちゃんは馬を、夏は河原に柵をつくって放し、冬は家と一体になった厩(うまや)で飼っています。畑には馬糞堆肥を使っているんですよ。私からすると夢のような暮らしです。馬をとても大事にしているので、おじいちゃんにとって馬はどんな存在なのかなぁと思って聞いてみたことがあります。そしたら、「うーん、若いねえちゃんみたいな感じかな」って……。ぜんぜんわかりませんでした!(笑) でも、このおじいちゃんと接していると、効率重視の世の中にあって、馬と共にある手間ひまかけた暮らしに、感動させられるんです。

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